【R18☆BL☆ボイスドラマ用台本】

『WildFancy』

<登場人物:♂×3>

咲来(さくら)→高校生。在真が好き。

在真(あるま)→大学生。咲来の家庭教師。

織人(おりと)→咲来の兄。在真の親友。

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在真「咲来クンって、織人より頭いーんじゃない? ホントにオレって必要?」

咲来「うん。在真サンの英語は綺麗だから参考になるよ。兄貴のは、モロに日本語英語の発音だから」 

在真「あはは。そーかもね。確かに織人はカタカナ読みしてるよね」

咲来「あんな微妙な英語に脳味噌と耳を汚染されたくないんだよ、僕。
   在真サンはサークルとか同コンとか行かないの? 兄貴が一人で楽しんでくるなんてムカつくでしょ?」

在真「いや。声は掛けてくれるんだけど、オレが断ってるんだよ。なんか苦手なんだよね、団体行動って」

咲来「……兄貴は八方美人だから」

在真「そーなんだよ。織人ってモテるんだよねぇ……」

咲来「――在真サンって兄貴のこと、好きなの?」

在真「き、嫌いじゃないけどっ……す、好きとかそーゆーんじゃなくてっ……!
   ……でも、織人は付き合ってる人いるみたいだし」

咲来「アイツは浮気モンだから、止めた方がいーよ。
   在真サンは美人だし、わざわざ兄貴の性欲の餌食になることないって。勿体無い」 

在真「せ、性欲の……餌食とか……そ、そんなことっ」

咲来「え? でも、してたんでしょ?
   ……あれ? ひょっとして、マダなの?」 

在真「あはは。実はオレ、結構オクテなんだよね。見た目は遊んでそうって言われるんだけどさ」 

咲来「じゃ、僕、教えるよ? 勉強教わってる代わりにさ。
   年下嫌い?……ってゆーか、僕、嫌い?
   勉強ばかりじゃ、身体が鈍るよ? たまには運動しないとさ。気分転換ってヤツ?
   ――大丈夫。痛くしないから」

(キス) 

在真「……んっ……はぁっ……んんっ!」 

咲来「怖くないよ? 気持ちよくしてあげる」

在真「あぁ……はぁっ……もう……やめ――さく……らクン……?」

咲来「やーだ。やめない」

在真「やっ……ちょ……待って……ダ、ダメだってっ……」

咲来「ダメじゃないよ? ホラ、ここ……こんなになってる」

在真「い……やっ……あぁん……さ、く……ら……ぇ……ああぁっ!」

咲来「ふふっ…感度いいね。もぅイッちゃったの?」

在真「――も、もぅっ……ダメって言ったのにぃ……。
   ……こ、これ以上はホントにダメだからね?」 

咲来「あはは。可愛い、在真サン」

(暗転)  

在真「――じゃ、次はこの問題から。先ずオレが読むね?」
   ねぇ、咲来クン、聞いてる?」

咲来「――うん」  

(咲来の妄想)−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 

在真『ね、見て? ホラ、ここに……挿れて? は・や・く?
 そんなに焦らすと、オレ、自分で挿れちゃうよ?
 どぉ? オレの中って気持ちいい?』 

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在真「――咲来クン。OK?」 

咲来「OK!」

在真「え?……な、何?
   ……オレは問題集の穴埋め問題を――」 

咲来「それより、在真サンの孔を僕の――で埋めたい」

在真「ちょ……な、何言って――?」

咲来「僕、マジだから。
   やっぱ、途中じゃ満足できない。最後まで犯らせて」 

在真「やだッ! こんなのッ……咲来クンらしくないよッ!」 

咲来「僕だって男だ……! エッチしたい時もあるよっ」 

在真「痛っ!……や、めてっ!……こんなの、イヤ……だっ!
   あぁ!……はぁっ……んんっ!」 

(ドアを開ける音) 

織人「――何やってんだ、お前らっ!」

咲来「――あ……に、き……?」

織人「俺の大事な親友を、オナニーの道具にするなよな?
   ――おい、在真。大丈夫か?
   シャワー浴びて、体と頭、落ち着けて来い」 

在真「……は、はい」 

(ドアを閉める音)

織人「……オイ、咲来」

咲来「入るときくらい、ノックぐらいしろよ? 兄弟間でも常識だろ?
   それとも兄貴より先に、在真サンに手ぇ付けたから怒ってんの?」 

織人「……俺は在真とセックスしようとは思ってない」

咲来「まだ犯ってないだけで、どうせ、遅かれ早かれするんだろ?」 

織人「……しない。
   在真は親友だ。恋人じゃない」 

咲来「在真サンはお前――織人を欲してるぜ? 
   その真っ直ぐな気持ちを踏み躙って、拒絶するのかよ?
   一回強姦されたくらいでどーこー言う資格なんて、星の数ほど犯りまくってるお前にはねぇぞ?」 

織人「俺は相談に乗っていただけだ。在真は悩んでいたからな。恋についてのレクチャーだよ。
   幸い俺は恋愛経験が豊富だし、親友の恋愛相談くらいお安い御用だからな。
   だいたい、在真が欲してんのは俺じゃない。本人の口から聞けよ?」 

咲来「それって……どーゆー意味?」

織人「だから、在真に直接聞けばいいだろう?
   もうすぐシャワーから戻ってくるし」 

(ドアを開ける音)

在真「おまたせ――じゃ、勉強の続き始めよっか?」 

咲来「在真サン……なんで僕を責めないの?」 

在真「オレが責める? どーして?」 

咲来「『どーして』って……僕、さっき無理やり在真さんを犯そうとしたんだよ?」

在真「んーそーだねぇ。敢えて文句を言うなら……『痛くしない』って約束したのに、痛かったことかな?」 

咲来「えぇ!? それ……だけ?」

在真「ふふっ。やっと顔を見てくれたね?
   ――じゃ、今度こそさっきの続きをしよっか? でも、もう『痛くしないで』よね」 

咲来「あの……在真サンが好きなヤツってさ――?」 

在真「え〜もう鈍感だなぁ? 口にしないと分からない?
   ……咲来クンだよ?」 

咲来「――ご、ごめん。僕……勘違いしてた」

在真「無理やりは嫌だったけど、ちょっと嬉しかった。オレを性欲の対象として認めてくれた訳でしょ?
   ……年上で男だけど、これがオレなんだ。
   オレを愛してくれる?」 

咲来「……うん。喜んで!」

(キス)

織人「さてと――じゃ、お邪魔虫は消えるぞ? 俺、人の恋路は邪魔しない主義だから。ウチの弟を頼むぞ、在真?」

在真「えぇ、もちろん」

咲来「――ってゆーか、気を使って、もっと早く退出しろ!
   ヒトの情事の一部始終を盗み見てんじゃねーぞ、兄貴?」 

<Fin>